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高齢化と免許返納

 

 

日本の運転免許保有者数

 

日本の総人口は約1億2613万1千人(2019年)

そのうち、65歳以上人口は約3585万7千人(2019年)です

 

日本の運転免許保有者数は約8231万人(2018年)です

そのうち、65歳以上の免許保有者数は約1863万人(2018年)です

なので、総人口に占める65歳以上人口は28.4パーセント

運転免許保有者数に占める65歳以上の数は22.6パーセント

 

となります
警察庁HP https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo.html

総務省統計局HP https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html より

 

数字だけ見れば人口比率と同じくらいの免許保有率に見えますが…

実際は、自動車運転免許は18歳以上でないと取得できないことを考えると、少子化のために実際の人口が少ないとしても、18歳以上65歳未満の運転免許保有者の割合は高く、ベビーブームの頃に生まれている人口の多さを考慮しても、高齢者になるほど運転免許保有者の割合は少なくなっていくことがわかります

 

高齢化の問題

 

今後の日本は、さらに少子高齢化が進んでいく、と言われています

直近では、2025年問題というものがあります

 

2025年問題

2025年に、第一次ベビーブームで生まれた団塊の世代と呼ばれる層が75歳以上の後期高齢者となり、後期高齢者が2200万人を超えるのと、国民の4人に1人が70歳以上の高齢者となること

 

実際に何歳まで車を運転できるかは、人それぞれ違います

大体80歳以上になると、かなり厳しくなってくるものと思われます

 

先ほどの警察庁のホームページのデータだと75歳以上の運転免許保有者の割合は全体の6.8パーセント、80歳以上になると2.8パーセントまで低下します

 

ですので、単純に計算しても、75歳から80歳までの間に
2200 × 0.068 = 149.6
2200 × 0.028 = 61.6
149.6 - 61.6. = 88

実に90万人ほど運転免許保有者が減ることになります

 

90万人、というと、都市で言えば東京都世田谷区の人口と同じくらい、兵庫県尼崎市の人口の2倍、岩手県盛岡市の3倍の人口と同じくらい、あるいは、佐賀県の全県民、あるいは三重県の全県民の半分が免許を失うのと同じことになります

 

それだけの人が、車という移動手段を失うことになりますので、高齢化というのはかなり大きな問題です

 

免許返納の手順

免許を返納するには、警察署か各運転免許センターに本人が返納を申し出る必要があります
(道路交通法の規定だと、運転免許証は失効したり取り消されたり、した場合も必ず返納しなければいけない、とされています)

 

返納の際には、返納する運転免許証と、念のため印鑑を持っていくと確実です

(身分証明証代わりになる運転経歴証明証の発行には、さらに交付手数料1100円と申請用写真が必要になります)

 

高齢者の家計に占める車の維持費と免許返納後のこと

 

高齢者にとって、車の維持費は生活費のうちのどれくらいを占めるのかを考えてみます

 

一人暮らし、持ち家、収入は厚生年金のみ、とすると、

税金 12000円
住居費 15000円
水道光熱費 13000円
食費 36000円
交際費 20000円
教養娯楽費 15000円
保険医療費 10000円
通信費 10000円
その他 14000円

 

ここで、1500cc、車両重量1500kg未満の普通車1台を維持するために必要な金額は、
自動車税 年間30500円
重量税 年間12300円(車検時に2年分支払い)
自賠責保険 年間12915円(車検時に2年分支払い)
任意保険 年間30000~65000円
車検 1年分はおよそ47000円(自賠責保険除く)
駐車場 月8000円、年間100000円
燃料費 月9700円 年間116600円
(年間10000km走行、燃費12km/l、ガソリン1リットル140円の場合)

車両維持・運用費 月額 28800円から31700円

 

車両13年で乗り換える場合、積立として年間10万円なら、
車両積み立て 8300円

 

すべて足すと、37100から40000円必要

 

他の必要な生活費が145000円に車関係の出費の40000円を足すと185000円、

実に家計の21.6パーセントを占めることになります!

 

貯蓄から4万円取り崩すとしても、1人で生活するには18万円程度かかってしまうことになります

しかも、それでも最低限の生活が維持できるレベルです

 

家賃をもっと払わないといけない環境にある高齢者の場合や、貯蓄が少なく家計の赤字分を穴埋めできない場合は、車を所有することはそもそもかなり大変なことになります

 

 

タクシー利用の場合

タクシー初乗り運賃は710円として、往復10キロ移動すると運賃は5000円ほどになります

月に往復10キロのタクシー利用での移動を8回ほど行うと、車を維持するのと同じくらいの出費になります

 

地方における公共交通機関の問題

 

買い物弱者、通院弱者、解決策はあるか?

地方においては、公共交通機関が発達していません

しかし、生きていくには食料品を買わないといけないし、高齢者の場合、通院する機会も多いでしょう

外出しなければいけない機会があるのに、肝心の移動手段がない、ということになってしまいます

車を所有しないで目的を達成するためにできそうなことをまとめると、

買い物
ネットスーパー、通販の利用
配達先の拠点を集落に作り、そこに撮りに行ける仕組みを作る

タクシーの利用
ライドシェア
自動運転車の開発
レンタカー

制度改正

そもそも税制を変える
免許保有につき、年齢に応じて返納後を見越して強制積み立て

その他

往診を増やす
移動検診
移動スーパー
遠隔医療による治療、予防

個人の移動販売者・行商人の支援

行政バス
行政でタクシー

 

 

などでしょう

 

物の購入については、
移動しないでも物を届けてもらう、という考え方と、近くの拠点まで運んでもらって自分で取りに行く、という考え方

自らの移動については、
車を所有しないで借りる、あるいはタクシーなどで運んでもらう

車を提供する主体としては、
サービスを行う機関、あるいは行政

そして、それを助成する制度の創設が鍵となるかと思います

 

まとめ

問題は今後拡大していくばかりです

放っておくと、孤立する高齢者が増えていくことになります

 

個人の問題と突き放すこともできますが、社会全体の問題として対策を取ることが求められるのではないでしょうか?

 

車は収入がある人が持つことができる性質が強い物であることがよくわかります

なので、車に頼らないでも生きていける世の中づくりをすることが、社会的弱者の救済につながり、高齢化社会の問題の1つを解決する手立てになるかもしれません

 

 

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