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自賠責保険の話

2020年2月15日

自賠責保険とは何か

自動車賠償責任保険の略です
車やバイク・原付を使用する時には、全ての所有者に加入が義務付けられています

目的

  • 交通事故の被害者の救済
  • 加害者を介さずに損害賠償金を受け取ることができるようにするため(被害者請求制度)

なので、自賠責保険は加入者である運転者本人ではなく、事故の被害者に対して金銭賠償を行うための仕組みです

物を壊してしまった場合には適用されません

死傷者が運転者本人である自損事故の場合も、保険金は支払われません

保険料

保険の金額は政令で定められていて、支払い基準も国土交通大臣及び内閣総理大臣が定めることになっています

料金の算出は、損害保険料率算出機構というところで決定されます(毎年下がっていく傾向です)

保険料は国の特別会計でプールされ、そこから各保険取り扱い業者に分配される仕組みです

なので、**自賠責保険はどこで加入しても同じ料金です**

優良運転者だからといって、割引もありません

強制保険と任意保険

 強制保険

加入が義務付けられている(公的機関が運営している自賠責保険

 任意保険

加入は自由(民間保険会社が運営している損害保険)

自賠責保険でカバーしているもの

対人のみ

任意保険でカバーしているもの

対人、対物(通常、これらはセットで加入することになる)
他の様々なトラブルについて(オプション)

自賠責、必要なの?

自賠責は必要です
と言うのも、自賠責がないと、無保険車が走り回ることになり、事故が起きた際、被害者は泣き寝入りすることになりかねないからです

なんで一本化しないの?

だったら、民間で運営している任意保険と一本化すればいい、と言う意見もあります

ですが、

自賠責保険の建前としては、

事故の際、任意保険を使う使わない、と言う判断を行うことがあり、それが被害者救済という観点からは望ましくない、ということになっています

強制的に、確実に、被害者に対する補償を確保するために、車検のたびに必ず自賠責保険に入ることが、車を乗る上での義務となっています

料金改定

令和2年4月1日以降、料金が引き下げられることが決まっています

自家用乗用24ヶ月契約の場合 25830円 から 21550円 へと値下げ
軽自動車24ヶ月契約の場合  25070円 から 21140円 へと値下げ

クルマ屋さんの車検における自賠責の流れ

車検証入れから自賠責証書を探し出す
証書の証券番号を控える
パソコンに旧番号を入れる、または、車の情報と使用者の情報を入力する
保険期間などを入力
データ送信
印刷する

手書きの場合は、少し違いますが流れは同じ

**この作業は免許がないとしてはいけません**

また、情報管理を徹底し、誤って書類を廃棄してしまったり、紛失したり流出したりしないよう注意する必要があります

車検の場合、この古い自賠責証書が見つからないと、最悪、車検は通せません

車検というのは、自賠責保険が切れ目なく継続されているかも見ているので、車検切れで車検をとる場合以外、通常の車検では古い自賠責証書も添付しないといけないのです

保険会社に再発行してもらう、という手もありますが、時間がかかることになります

(これは改善してもらいたい点ですが…)
こうした手続きは、いまだに書面主義です。いずれ変更されていくことと思われますが、現在も証明書の類は原本を添付することが原則ですので、それに従うしかありません

車検証のデータは国土交通省のコンピュータや軽自動車検査協会のコンピュータに保存されているものなので、紙の書類っていらないような気もしますが…
実は、車内に入れておくように、法律に定められています!


道路運送車両法第66条第1項

(自動車検査証の備付け等)

自動車は、自動車検査証を備え付け、且つ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。


なので、車検証、自賠責証書は無くさないように、車検証入れなどに入れて、必ず車内に保管してください!

クルマ屋さん的にいえば、こういう書類がないと、手続きや修理が前に進んでいかないことがあります

 まとめ

車を乗る上では、自分のことだけでなく、周囲のことも考えないといけません

そのための自賠責保険です

運転者には、社会性が求められます
相手に優しくできれば、自分も優しくなれる
そんな大人は、かっこいいですね!

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