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【車選びで損しないために】残価率が高い車とは?その意味と見極め方

「残価率」という言葉を聞いたことはありますか?
車を新車で購入するとき、多くの人が価格や燃費、安全性能などに注目しますが、実は数年後にどれだけ価値が残るか、つまり“残価率”を知っておくこともとても大切です。


■ 残価率とは?なぜ重要なのか

例えば、新車で300万円の車を買ったとします。
数年後、何らかの理由で手放すことになり、買取店に持ち込んだところ――
「思ったより安い!」と驚くこと、ありませんか?

その原因が「残価率」にあります。

残価率とは、購入価格に対してどのくらい価値が残っているかを示す数値です。
計算式は以下の通りです。

残価率 = 売却価格 ÷ 新車購入価格 × 100

たとえば300万円で購入した車を3年後に180万円で売却できた場合、
残価率は60%。つまり、新車時の価値の6割が残っているという意味です。

この残価率が高いほど、**値下がりしにくい“お得な車”**ということになります。


■ 残価率が低い車に共通する特徴

では、なぜ同じ価格帯の車でも、数年後の買取価格に差が出るのでしょうか。
答えは「人気」「需要」「供給量」という経済の基本原理にあります。

① 人気がない車

どんなに性能が良くても、デザインやブランドイメージが人気を得られない車は、中古市場での需要が低くなり、自然と残価率も下がります。

② 供給が多すぎる車

販売台数が多い車は中古市場に大量に出回るため、同じモデルの車が余ってしまい、価格が下がる傾向にあります。

③ トラブルやリコールが多い車

メンテナンスコストや信頼性に不安がある車は、中古市場で敬遠されやすく、残価率も下がります。

要するに、「中古車としての人気が低い=残価率が低い」ということです。


■ 残価率が高い車の特徴

逆に、残価率が高い車にはいくつかの共通点があります。

  1. トヨタ・ホンダ・スバルなど人気メーカーの車
     ブランド信頼性が高く、国内外で需要が安定しています。
     特にトヨタのSUVやハイブリッド車は高いリセール率を誇ります。
  2. 燃費が良く維持費が安い車
     燃料費や税金の安さは中古車購入者にとっても魅力です。
     ハイブリッド車やコンパクトカーは残価率が高い傾向があります。
  3. ベーシックなボディカラー
     白・黒・シルバーなどはどの層にも人気があり、再販しやすい色です。
  4. 海外で需要がある車
     ランドクルーザーやハイエースのように輸出市場で強い車は、国内での需要が多少下がっても高値で取引されます。

■ 需要と供給が残価率を左右する

残価率は、モノの本質的な価値というよりも「市場の人気」に左右される部分が大きいです。
つまり、経済の原理である「需要と供給のバランス」が、車の値下がりに直結しています。

  • 需要が高い車 → 価格が上がり、残価率も高い
  • 供給が多い車 → 価格が下がり、残価率も低い

同じセダンでも、人気のあるモデルは高値で取引され、人気のないモデルは安くなる。
この差が“数十万円単位”で出ることも珍しくありません。


■ 残価率を意識した車の選び方

車を買うときに「廃車になるまで乗る」と決めている人は、好きな車を選べば問題ありません。
しかし、数年後に売却や乗り換えを考えている人は、残価率を重視した選び方が重要です。

購入前に以下のポイントを確認しましょう。

  • その車の中古車市場での人気度
  • モデルチェンジのサイクル(旧モデル化が早い車は残価が下がりやすい)
  • 燃費や整備性(維持費の安い車は需要が安定)
  • カラーやグレードの選択(無難な構成が高リセール)

たとえば、「SUV」「ハイブリッド」「軽スーパーハイトワゴン」は2025年時点でも高い残価率を保っています。


■ 残価率が低い車の上手な乗り方

もし残価率が低い車を所有している場合、売却よりも乗り続ける方が得なケースが多いです。
中古市場で値がつきにくいため、無理に売っても思ったほどのお金になりません。
逆に、残価率が高い車は、一定期間乗ったら高値で売却して乗り換えるのが賢い選択です。


■ まとめ:残価率を知ることは「損をしない車選び」につながる

車はパソコンのように、時間とともに価値がどんどん下がっていく商品です。
しかし、その中でも残価率が高い車を選ぶことで、将来的な損失を最小限に抑えることができます。

つまり、車の価格を「買うとき」だけでなく、「手放すときの価値」まで見据えて選ぶことが重要です。

人気があり、需要が続く車ほど価値が落ちにくい――
その“市場の声”こそが、あなたのカーライフをより賢く、経済的にしてくれるヒントになるはずです。

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