結論から
乗り潰した方が圧倒的に得
どうしても乗り換えたいのなら、早めに売ること
乗り換える可能性が高い人は、売却時に高く売れる車を買うこと
なるべく大事に乗って、早めに売る
下取り価格の決定要素

https://www.soumu.go.jp/main_content/000066978.pdf
- 残価率(会計上の残存価値の割合。会計上は普通車は6年で寿命を迎えることになる)
残価率はこのまま変化しません。理論上の売却時の車の最低額だと言えます
- 人気
その車の中古市場での人気によって価格は左右されます。ですが、残価率に上乗せで何%になるか、というくらいです
- 中古市場で出回っている数
少ない 新車販売台数の少なかった車
乗り潰す割合が高い車(エコカー、軽など)
多い 新車販売台数が多かった車
不人気車
乗りつぶす割合が低い趣味性の高い車で流行遅れになった車
市場に出回っている数が少ない車ほど価格は割に高い
逆に、出回っている数が多い車ほど、価格は安い傾向にあります
- そのクルマのコンディション
値下がり率が高い車とは
- 性能があまりよくないために手放す人が多い車
- 不人気車種
- (不人気メーカー)
なので、年式の古さは価格と相関関係にあり、最重要項目です
そして、中古市場の需要と車種の人気にも左右されている
最後はその車自体のコンディションです
乗り潰した方がいいのか、売った方がいいのか
どちらが得か、ということですが…
車に資産性はない
実は、悲しいお知らせですが…
車の資産性は最低レベルです
国税庁 平成30年度確定申告書等作成コーナー 耐用年数表より作成 https://www.keisan.nta.go.jp/h30yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/taiyonensuhyo.html
建物 木造 耐用年数12〜24年 平均2500万円から
年100万円 毎年約4%ずつ減少
建物 鉄筋 耐用年数31〜50年 平均4000万円から
年80万円 毎年約2%ずつ減少
りんご樹 耐用年数20〜29年 苗木は1本 3500円
年120円 毎年約3.4%ずつ減少
ぶどう樹 耐用年数12〜15年 苗木は1本 2000円
年140円 毎年約6.7%ずつ減少
自動車 耐用年数4〜6年 軽自動車平均120万円 普通車平均200万円
年30万から35万円 毎年約17〜25%ずつ減少
運送事業用自動車 耐用年数3〜5年 4トントラックは1000万円から
年200万から 毎年約20〜33%ずつ減少
自動車整備用設備 耐用年数15年 ものによるがオートリフト1台 50万円から
年3万円から 毎年約6.7%ずつ減少
金属製の家具や机 耐用年数15年 平均5万円
年3000円 毎年約6.7%ずつ減少
パソコン 耐用年数4〜5年 デスクトップ平均20万円 ノート平均25万円
年5万から6万円 毎年約17〜20%ずつ減少
電化製品 耐用年数4〜6年 安ければ1万円から 高くても30万円
安ければ年2000円から、高ければ年7万 毎年約17〜25%ずつ減少
注意)ここでいう耐用年数は法定耐用年数であり、実際はそれよりも長いはずです
このブログをご覧の方はパソコンをお使いの方も多いと思いますが、車はパソコン並みの耐用年数とされています
ここで、毎年の原価率が高いものは、自動車(17〜25パーセント)、パソコン(17〜20パーセント)、電化製品(17〜25パーセント)
そのうち、単価が高いものは…自動車ですね
価値が減っていく割合からしても、単価的にも、車というのは価値が減りやすくその額も大きいことがわかります
ということは…
車はほっとくだけで価値が目減りするのが最も早く、住宅に次いで1年あたりに減る金額が大きいもの
となります
じゃあ、そこまでして車に乗る意味って何でしょう?
社会生活を営むために必要なものであるから?
それとも
乗ってて楽しいから?
どうなんでしょう
車に資産的価値はない、売るなら早めに
資産ではあるけれど、完全に消耗品です
消耗品に価値、とっても、その瞬間、一時の価値でしかない!
そこに燃費や経済性を求めるのは、ちょっと違うのかもしれない
(どうしてもランニングコスト抑えたいのなら、新車は買わないで中古車を買う方がいい)
それに、売っても2年乗っただけで価値は半分程度にまで下がる!
だから、無闇に車を乗り換えるのはお金を捨てているのと同じ
つまり、車は乗り潰した方が得!
少なくとも、実際に下取りで確実に価格がつくであろう10年間は乗った方が得です
(タイミングベルトが10年ごとの交換なのと、一般的に10年を超えると修理費が多くかかるために目安で10年とされます)
どうしても乗り換えたいのなら、早めに売ること
相場があるので、一度でも買取価格をチェックすることをオススメします
そして、乗り換える可能性が高い人は、売却時に高く売れる車を買うこと
そしてなるべく大事に乗って、早めに売る
それしかありません
税金は13年で上がる
車検は3年後、5年後、7年後
残価は普通車では6年目で新車の10分の1、軽自動車なら4年目で10分の1
人気の要素を考えず、これだけで考えれば…
初回の車検前に売る方が余計な費用はかからないから…
つまり、売るなら新車購入後3年以内です

補足
会計上では、車両は固定資産です
そして、手持ちの現金資産が形を変えたもの、でもあります
また、その価値が減っていきやすいものです(減価償却年数が短い)
仮に、現金が100万円あったとします
それを車に換えて6年ほっとくと…
10万円の価値しかなくなってしまう!
現金なら100万円のままかもしれませんが、車の場合、価値は10万円にまで減ってしまうのです
なんでこうなるか、と言いますと…
モノは最新技術を取り入れた商品であるほど、技術革新のスピードの関係で、既存の価値が落ちやすい
コンピュータの世界で有名な法則 「ムーアの法則」
技術革新のスピード(半導体集積率)は、最初のCPUの性能で比較すると2年でほぼ2倍になる
なので、10年経つと同じ価格で買える製品の性能は約32倍になっている!
27年ほどで1万倍近い、ということです…恐ろしい世界ですね
つまり、10年経つと、価格に対する性能の比率は約32分の1、わずか3%にまで落ちている、ということです
それくらいの技術進歩がある、ということですから、購入した後すぐに時代遅れになってしまうのもうなずけます
じゃあ、どうしたらいいの?
となりますが、価値が落ちないものだってあります
どんなものかというと、
供給が限定的で、供給の割に需要が高いもの
どんなものかというと、アンティーク、骨董品です
骨董品は急に数が増えたりはしませんから、ある程度数が限られています
そして、誰でも欲しがるものではないにもかかわらず、その数の割に欲しい人の数が多い
こういうものは、価値が落ちないか、年数が経つと価値が上がっていきます
ですから、購入する時に
資産になるものかどうかという見極め
供給数と現在と将来の価値の見極め
をある程度おこなえば、売却するときの価値の予測と、今が売り時なのかどうかがわかってくることになります(将来どれくらいまで値上がりするかまではわからないです)
なので…
将来の価格(実際に売れる値段)を考える時は、
現在と将来の供給の数も考えながら行ってください
車好きな人は、
ちょっと乗りにくくても、価値があるクラシックカーに乗るのは経済性にかなっているわけです
そうでない人は、
いらない車はすぐに売った方がいい(価値が目減りするし、維持費がかかる)
あと、
整備工場としては、人気の骨董品を走れるように修理して売る、というのはとても理にかなっていることになりますね
あくまで理想論です
なかなかそうはいかないのも現実なんですけどね
