クルマで得する話あれこれ since January 6th, 2020

クルマのブログ

定期点検の傾向と対策(自家用乗用に限っての話)

2020年1月6日

今のクルマはそんなに早く傷むことはありません。

さすがに年式があまりに古い、13年・15年以上乗ったようなクルマならば話は別です。

この記事で想定しているのは、それよりももっと年式が新しい、自家用乗用車の場合です。

車の定期点検は「法律上の義務」だが…

みなさん、車の定期点検してますか?

現状では、定期点検はほぼボッタクリ、と言えます。

(ただし、車検にきちんと出しているのなら、という条件付きで)

なぜかというと…

ほとんど作業としてすることがないのに、点検料という名目でお金だけ取られてしまう傾向にある「法律上の義務」という名目の勧誘

だからです。

新車で買って、翌年に定期点検に出したとしたら、まず手を入れないといけないような傷んだ場所はありません。

実際、定期点検で作業してみると、行ったことはエンジンオイルの交換とタイヤの空気圧を整えることだけだった、ということがザラにありました。

よく、ディーラーから定期点検のお知らせが届くと思いますが、その謳い文句は……

「定期点検は法律で義務付けられています」

だったりします。

確かに定期点検は法律に定められており、フツーの意味で乗用車と言う時に思い浮かべることのできるサイズの車は1年ごとの点検が義務付けられています(法定1年点検)

ですが……

法定点検しないからといって罰せられることはありません。

条文には罰則規定が書かれていないのです

制度が作られた当時よりもクルマの耐久性は上がっています。

なのに、制度が変わらないまま…

実感としては、法定点検は整備工場の経営上の事情、ユーザーが車に無知なことにつけ込んで収益につなげる格好の材料になっている、という面が強くなっています。

先ほども述べたとおり、法定点検のハガキが送られてきても、これはただの勧誘である、とまず思うことです。

さらに、定期点検をすっ飛ばしても構わないと言える事実がもう一つあります。

日本には2年に1度、車検がある

日本には、車検(継続検査)があります。

2年に1度、これを受けないと車には乗れません。

車検整備はブレーキ整備?

車検整備の中で最重要工程はブレーキの整備です。

そして、ブレーキで重要になってくるブレーキ液は、2年は持つように作られています。

おそらく、ブレーキ液の交換サイクルで車検の期間が設定されたのではないかと思うのですが、車検制度の制度設計の基になるくらい重要なのがこのブレーキの整備です。

そして、定期点検ではまずブレーキ液の交換は行われません。

ということは、定期点検は最重要部分に手を入れることが無いに等しい!

定期点検がぼったくりだと主張するのは、ここから来ています。

ですので定期点検はさほど気にかける必要はありません。

定期点検に意味はないのか

定期点検は全く意味がないのか、というと、そんなことはありません(点検しないよりは、した方がいい、という意味においてです)

ただ、積極的な意味を見出すことは、私個人としては残念ながら難しいです。

それが社会的に必要とされる義務であるから、というのは分かるのですが、傷んでいないものをわざわざ点検して、元に戻して、ということは無駄に近いとしか言えません。

定期点検でもし利点があるとしたら、せいぜいブレーキパッドの摩耗がたまに見つかることくらいです。

これも、パッドが減ってきたらキーッという音がして、ドライバーが異常に気がつくように設計されています。

その音がしてから交換しても、ブレーキの整備は遅くありません(音がした時点でもまだブレーキパッドにいくらか残量があります)

少なくとも、自動車整備士ならば車検のときに薄くなりすぎたブレーキパッドをそのまま交換せずに放っておくことはありません。

だから、心配する必要はありません。

オススメの定期点検の出し方

ならば、消費者はどうしたらいいでしょうか?

方針1、定期点検に対する基本方針

  • 車に不具合を感じたら すぐ修理に出す
  • 基本的に定期点検は無視、車検時に全て見てもらう

方針2、どうしても定期点検に出したい、あるいはややハードな使い方をしている人の場合

新車から乗った車なら…

  • 6年目に定期点検
  • 10年目以降は毎回必ず定期点検

中古車で乗った車なら…

  • 購入の年に点検に出し、全てチェックしてもらう(特にタイヤ)
  • 初度登録から6年目に定期点検
  • 10年目以降は毎回必ず定期点検

以上で十分です。

そのかわり、どちらの方針でも、車検はしっかりお金をかけて、信頼できる整備工場で行なって下さい

値段が安いから、と言って安易にユーザー車検や格安車検にクルマを出すのはオススメしません

国家資格を持った整備士が在籍する、きちんと整備してくれる整備工場で車検をとってください。

見分け方としては、設備が整っていて、実績があり、評判がよく、整備士の対応がきちんとしている工場です。

まとめ

1日で車検を行うのは整備工場にも結構負担です。

数日間、代車に乗るつもりでじっくり車検整備してもらいましょう。

そして、あとは3ヶ月に1回、ガソリンを入れにスタンドに寄った時でいいので、タイヤの空気をチェックしてもらいましょう。

エンジンオイルの状態も見てもらえれば、文句なしです。

これだけでもクルマは相当維持できます。