保険の前提条件
大数の法則(正確な事故率を計算するための考え方)
事故についてのデータを多く集めれば、確率が一定に近づくこと
例)サイコロの目の出る確率
回数を多く振れば、サイコロのある目が出る確率が理論値である6分の1に近づく
これと同じで、元になるデータを多く集めれば、正確な事故の確率が把握できる
公平の原則(発生確率によって保険料率を変えること)
保険料率に違いを設けることで、そこに発生確率をかけた場合に結果が同じになるようにすることで、得られる保険内容と支払う保険料の大きさの間の不公平をなくす
収支相当の原則
保険契約者から集めた保険料の総額と、保険会社が支払う保険金の総額を等しくして、保険料水準を適正に保つ
この3つの原則をもとに、保険は運営されます
ですので、保険料の違いというのは、想定される事故に対する保険内容の設定の仕方の違い、と言えるでしょう
そのバランスの違いによって、保険料が安かったり高かったりする、ということです
だから、
任意保険というのは、起こりうる事故に対し備えたい額の大きさにより、保険料が変わります
必要以上に多くをつけるべきではありませんし、少なすぎても困ることになります
また、備えたい中身が変わった時は、公平の原則をもとに、速やかに保険会社に連絡して代金を返還してもらいましょう
保険会社はそれを拒むことはできませんので、安心してください
その代わり、保険会社には告知を正直に正確に行う必要があります
自動車保険の必要性
強制保険である自賠責保険は、事故の被害者に対しての保険です
しかも、人に対してだけ
物を壊してしまっても、補償されるわけではありません
また、
車を運転している運転者、同乗者、載せている物なども、補償されません
車自体も、壊れても補償されません
それら補償されない物を補償するのが、任意保険です
任意、という名前がつくくらいですから、入っても入らなくてもいいです
割引制度
運転免許証の色、乗っている車の安全度、運転者の年齢に応じて、保険料の割引制度があります
これらは勝手に決められているわけではなく、様々なデータを元に、保険料率が算定されています
自動車保険を扱う会社の数
おおよそ、3大メガ損保、その他国内自動車保険会社、外資系保険会社に分けられます
なお、損害保険業を営める免許を持つ国内業者は32社、国外の業者は20社ありますが、
中には自動車保険を扱っていない会社もあるので、正確な数字はわからないのですが、少なくとも20社はあります
これだけでも相当な数ですね
何で選ぶか
- 事故対応(交渉能力)
- ロードサービス(無料搬送距離が違う)
- 保険料
- ソルベンシーマージン比率
など、見るべきところがたくさんあります
中でも大事なのは、事故対応、ロードサービス、です
事故対応は、非常に大事です
相手方との交渉能力の高低によっては、その結果として支払い限度額の超過による負担の発生、という事態にもなりかねません
また、ロードサービスの内容も大事です
特に、遠方での事故の場合は、ロードサービスの内容によっては代車料が自己負担になったり、宿泊費が自己負担になったりする場合があり、非常に不便なことになります
過失割合はどうやって決まるか
実は、保険会社同士の話し合いで決まります
過去の事例から、パターンごとの過失割合というものが既にあり、それを基に、保険会社同士の交渉によって決まります
人対人の交渉のさじ加減、ちょうどいい落とし所で決まる、ということですね
なお、交通事故慰謝料には、自賠責基準、保険基準、裁判所基準の3つの基準がある、と考えてください
- 一番額が低い基準は自賠責基準です
- その次は保険基準
- 一番上は裁判所基準です
それぞれの基準というものが存在し、それに基づいて慰謝料が決められています
詳しくはこちら
交通事故慰謝料協会HP
https://xn--3kq2bv26fdtdbmz27pkkh.cc/calculate/
事故を起こしてしまった場合で、相手の被害額が大きい場合、裁判になることだってあり得ます
その時、保険に加入していないと、示談交渉や法律的手続きなどを全部自分で行うことになります
はっきり言って、時間のムダになりますし、不慣れな人が交渉を円滑に進めるのは難しいでしょう
保険料は保険の中身に比例します
また、保険会社にも左右されます
自分自身の運転の技量や経済状況も影響します
なので、
何が必要で必要でないか、独りよがりで決めるのもいいですが、相談できるところがあればそこに相談してみるのがいいと思います
自分に合った保険会社を選ぼう
ですので、代理人を立てる意味でも、保険会社選びは大事です
その時、自分が必要な範囲で保険内容を選択する必要があるのと、満足のいく能力を伴った保険会社を選ぶ必要があります
もちろん、無保険という選択肢もアリですが…
保険加入の戦略
新規加入の場合
等級が6等級からになるので、あれこれオプションをつけるとかなりの額になります
ですので、等級が上がるまでは、ネット通販型自動車保険に入ると保険料を抑えることができます
そして、何年か経って等級が上がってから、店舗を構えて営業している保険会社に乗り換えるといいと思います
保険に入っている人で、更新時期が近い人
いい機会なので、自分の入っている保険プランを一度、検証する
ネット型保険のサイトから、今入っている条件と同じ条件を選択して見積もりをしてみる
必要ないオプションがないかが見えてくる場合があります
保険知識があまりない営業マンの場合、あれこれと必要ないオプションをつけてくる場合があり、高すぎる保険に入っている場合があります!
ネット型保険サイトでなくても、保険専業で店舗を構えている仲介会社がありますので、そこに相談するのも手段の一つです
セカンドオピニオンは大事です
必要ないオプションがあったら、即座に保険会社に連絡して解除しましょう
20等級、低い保険料率の場合
等級が高い場合は、手厚い保険に入っても料金は思ったほど上がりません
格安の保険に入るよりは高い保険に入る方がメリットがあります
なので、一度、検討してみる価値があります
どうすればいいの?
保険の切り替えは、保険満期の1ヶ月前から行うことができます
その時、今入っている保険の保険証券が必要です
そして、相談しにいく場合はそれを持って、
ネットで見積もりをする場合は、それを側において、
保険について見積もりをとりましょう
保険業界はパイの奪い合いです
話を聞きたい、と言えば、嫌な顔はしません
しつこく営業された場合、断ればいいだけのことです
要は、一番利益を得ることを考えて欲しいのです
利益とは、お金の利益もあれば、サービスの利益もあります
どちらが自分にとって優先したい利益なのか、それを踏まえた上で、一番利益になる選択をしてもらいたいです
ダイレクトメールが頻繁に届くことなどは、些末なことでしかありません
保険は車に乗る場合、長い付き合いになる商品です
年間、1万円違っただけでも、20年後は20万円にもなります
20年間運よく無事故だったら素晴らしいですけど、20年間高い保険料を払っていたら、払い過ぎの分だけ損ですよね
だから、適正な保険料を自分が支払っているかどうか、ぜひチェックしてもらいたいんです
保険は、お金がある人は入る必要がないものです
ただし、自動車事故の場合、額が高額になります
損害賠償で1億円請求される事例だってあります
その時、保険に入ってなかったら、家、土地、財産を売り払う羽目になるかもしれません
せめて、
必要なだけの保険に入ってさえいれば、その悲劇は防げるかもしれません
保険に入るかどうかの基準
万が一の事態が起こった時に、再起不能なほどの損害を負うか負わないか、で判断しましょう
(自動車事故の場合、損害が大きくなりますので、再起不能なダメージを受ける可能性が高いです)
繰り返しますが、
自動車事故は損害額が大きくなりますので、入っていた方がいいです
ヘルメットなしでバイクに乗っているようなもので、非常に危険です
任意保険に加入する意味は非常に大きいです
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